中退共を活用した福利厚生でモチベーションアップ

消費税が上昇するまであと2ヶ月、世間では駆け込み需要が話題ともなり、当事務所のお客様も今は多忙との声がききます。ただ4月からの景気動向に不安がないわけでもありません。こんなとき新年度からの賃金のベースアップに憂慮されている経営者の方もおおいのではないでしょうか。そんなとき、中小企業退職金共済制度を活用なさってはいかがでしょうか 中退共(中小企業退職金共済制度)とは、昭和34年 国の中小企業対策の一貫として制定され、単独で退職金制度を制定することが困難な企業に対して、国の援助で退職金制度を確率し中小企業に勤める従業員の福祉の増進と雇用の安定に寄与することを目的としているものです。

制度加入の対象企業

この制度に加入できるのは、下記の通り。ただし、個人企業の場合は、常用従業員数によります。

業種

常用従業員数

 

資本金・出資金

  一般業種(製造業、建設業等)

  300人以下

  または

  3億円以下

  卸売業

  100人以下

  または

  1億円以下

  サービス業

  100人以下

  または

  5千万円以下

  小売業

  50人以下

  または

  5千万円以下

常用従業員とは、一週間の所定労働時間が同じ企業に雇用される通常の従業員とおおむね同等である者であって、

  • 雇用期間の定めのない者
  • 雇用期間が2か月を超えて使用される者

を含みます。

加入後、従業員の増加等により、中小企業でなくなった場合、

  • 従業員の同意
  • 確定給付企業年金制度・特定退職金共済制度を実施した旨の申出

といった一定の要件を備えていれば、確定給付企業年金制度・特定退職金共済制度に引き継ぐことができます。 従業員は原則として全員加入させてください。ただし、次のような人は加入させなくてもよいことになっています。

  • 期間を定めて雇用される従業員
  • 季節的業務の雇用される従業員
  • 試用期間中の従業員
  • 短時間労働者
  • 休職期間中の者およびこれに準ずる従業員
  • 定年などで相当の期間内に雇用関係の終了することが明らかな従業員

 

新しく中退共制度に加入する事業主に対しては、国の補助があります。

  • (1)掛金月額の2分の1(従業員ごと上限5,000円)を加入後4か月目から1年間、国が助成します。
  • (2)パートタイマー等短時間労働者の特例掛金月額(掛金月額4,000円以下)加入者については、(1)に次の額を上乗せして助成します。
    掛金月額2,000円の場合は300
    3,000円の場合は400
    4,000円の場合は500

 

本年4月消費税増税後の売上が不透明な中、ベースアップも考えなければならない経営者の皆様、この制度を利用した福利厚生を充実させることも社員のモチベーションを高める方法の一つだと思います。

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