高年齢者雇用安定法について

本年、高年齢者雇用安定法が改正され 原則として希望者全員を再雇用する制度が義務づけられます。これは年金の支給開始年齢を引き上げてゆく布石であることは、みなさんもなんとなく気づいていると思います。

定年が近づくと、(「宇宙戦艦ヤマト」の地球滅亡まで何日のテロップではありませんが)あと何日と指折り数えている人が私のサラリーマン時代には多く見受けられました。この法改正はゴールが見えていたのにゴールのテープをより遠くに持ってくなんてルール違反だと感じている方、逆にまだ働けると喜んでいる方、両方ともいらっしゃると思います。

ドラッカーは定年という言葉の意味を「若者に道を譲る日」とも言っています。昭和初期の不況の「大学は出たけれど...」の言葉が現在の新卒受難時代にも当てはまります。当分新卒受難は続きそうです。戦後の高度成長期 日本企業は内部留保を蓄えてきました。

また景気も常に右肩あがりが続き 物価も給与も上がるのが当然でした。春闘も労働組合も元気のいい時代が続きました。しかし「失われた20年」に企業の内部留保は底をつき 企業に余力はなくなりました。その上高年齢を抱えよとの法律改正 日本の年金制度と全く同じですね これがいつになったら解消されるのかまだまだ不透明です。今世間でユーキャンだけが特に元気なのはこの情勢下を反映しているのかもしれません。

定年を待っている人、そうでない人、社会に新しく出る人、一端リタイアしたが企業生活に復帰したい人......などみんなが笑顔で生活できる仕組みを考えてゆきたいものです。

労働力率の推移と今後の見通し(性、年齢階級別)

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