キャリアアップ助成金について その三 ジョブカードの意義と活用方法

キャリアアップ助成金を受けるためには、まずジョブカードの作成が必要です。ではこのジョブカードの作成の意義は何でしょうか、最初に帰ってくる答えは、助成金申請の為と言われるでしょう。無論それはそうですが、その活用はもっとあります。ここでは、ジョブカードを導入する意義と導入した結果企業はどう感じたのか、その声を御紹介したいと思います。平成20年に導入されたジョブカード制度は、正社員就職できず非正規雇用となった学卒者など職業能力形成機会に恵まれない人が、企業現場で実践的な職業訓練を受け、終了証を得て、就職活動に活用する制度として発足し、その後事業仕分けで廃止となりました。 しかし普及促進等の関連事業は廃止したが、能力開発機会に恵まれない人に対してのOJTの必要性はあるとして現在の形となった経緯があります。このように仕分けされても生き残ったジョブカードの最大の意義は次の3点があげられると思います。

ジョブカードの意義

1) これまで経験者優遇として募集したため、採用のチャンスに恵まれない企業が、人に対する投資という考え方がで    きるようになる。

2) 現場での目前の目的達成手段しか教えられなかったが、その業務の意味を伝えることができるようになる。

3) 訓練を受ける側から、自分の位置が確認できるようになる。

特に2の現場での目的達成ばかり・・・・にとの点については、私も目的を伝えないで、作業方法ばかり教えていると思うことも多々ありました。そしてこのカードは特に新卒を採用しない企業にとってベストな人材育成の羅津となります。そして助成金申請のツールともなれば一石二鳥ともいえると思います。下記の表は業種別規模別導入率です。導入の経緯としては第一に助成金があげられますが、導入後の企業の声も一緒に紹介したいと思います。

業種規模別ジョブカード導入率

 

 

10人未満

10人~30人未満

30人~100人未満

100人以上

  建設業

10.8%

14.3%

5.5%

0%

  製造業

17.6%

25.5%

27.3%

22.7%

  情報通信業

12.7%

8.27%

12.7%

9.1%

  卸し・小売業

18.6%

17.3%

12.7%

13.6%

  サービス業

34.3%

33.7%

34.5%

22.7%

内医療・福祉     

5.9% 

8.2% 

12.7% 

9.1% 

  その他

3.9%

1.0%

7.3%

31.8%

導入した企業の声

これまでは、なんなくOJTで教えていたから、目の前のものをつくることしかできないなどと知識が狭かった。ジョブカードでは、図面の読み方や材料・加工方法などの知識を得てから作業にはいるので、自分で工程を組み立てることができるまでの成熟度がちがう。

訓練計画やジョブカードの作成には、時間を取られたが その後一人前になるまでが早い。今の水準は思っていたよりも高いと感じている。

ジョブカードは、本人の学ぶ姿勢や 仕事を通じて成長したい気持ちを高めてくれる。ヘルパー2級から介護福祉士の資格を目指す気持ちの芽生えや介護業界のこともしっかりとらえてくれる。

 

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